• 2018-08-04
ウズマスター戦記
ウズマスター戦記 https://www.uzumax.org/2018/08/20188.html

致知 2018年8月号「変革する」読書感想文

致知の読者の皆様はこの人が誰か分かるのかな?



僕は致知の読者は中年以上の経営層が多く、ITには疎い人が多いイメージを持っている。
致知の読書感想文をブログ展開しているシステムエンジニアは恐らく日本で僕一人しかいないと思うから、頑張って感想を書かなければ。

今月の致知の表紙は金丸恭文さん。フューチャー社長だ。
グループ企業化や組織変更で少々複雑であるが、テレビで「経営とITをデザインする、フューチャーアーキテクトの提供でお送りします」のCMで有名なあの会社の創業者だと理解すればOK。

実は僕も29歳頃にこの会社に中途採用に応募したんだけど不採用だった。(;^ω^)

IT系の社長と言うと、元ライブドア社長のホリエモンとか、サイバーエージェント社長の藤田晋さんなど、どちらかと言うとエンターテイメント系の演出を得意とする人が多いイメージであるが、この金丸恭文さんは企業向けの大規模システムの開発構築やコンサルティングを主領域とする、正統派のビジネスITエンジニアというイメージだ。

「業務系エンジニア」という括りにすると、恐らく金丸恭文さんがNo.1のレジェンドではないだろうか?

この人自身が営業してデカい仕事を取って来るのが強い。エンジニアで経営者でもあるが、最強の営業マンでもある。
逆に言うと「フューチャーアーキテクトは金丸恭文さんがいてこそ成り立つ企業で、居なくなったらすぐに傾くんじゃないか?」という評判も聞いたことがある。

まだまだ若いからこれからも手腕を発揮して頂けると思うが、超絶カリスマがいなくなった時にどれだけ変化に対応しているか、という所に注目している業界人は多いだろう。

と言うわけで、感想行ってみよう。




いかに変革を続けるか

対談は上述の金丸恭文さんと、ウシオ電機会長牛尾次朗さん。エラい重鎮コンビだ。
激烈に多忙な人達だと思うのだが、致知はどうやってこういう対談をセッティングしているのかが不思議である。

内容を読んでいくと、致知という雑誌はいつもは熱意とか情熱と言った話を多く掲載しているんだけど、今回の記事はかなり実践的な話になっていたと思う。

これを読むと、タイトルにあるとおり、金丸さんは常に時代のニーズに対してアンテナを張り、的確に対応していったことが良く分かる。
変化に対応出来ることが最も大事だ、という話は良く聞くけど、それを見事に実現してきたのが金丸恭文さんなのだろう。

その高い見識、先見性が語られるこの記事の中で、僕が最も着目するのはこの言葉「テクノロジーとサービスの陳腐化」だ。

テクノロジーとサービスの陳腐化

これはまあ簡単に言えば、最初に登場した時は凄かったんだけど、時間が経った今となるとショボさが目立つシステム、サービスのことだ。

例を挙げてみよう。

mixi

日本製のSNSの筆頭格のmixi。登場して数年間の間は凄く流行したものの、そこから発展しないでそのうちFaceBookに駆逐された。

スーパーファミコン

昔はみんな持っていたゲーム機。
任天堂は「ファミコン→スーパーファミコン」への継承は華々しかったが、それからプレイステーションが発売された時、任天堂はまだまだシェアを持っていたスーパーファミコンでプレイステーションを迎え撃とうとして敗北。
遅れてNINTENDO64を発売したが、時代に乗り遅れてしばらくはプレイステーションの時代が続いた。

ニコニコ動画

一時期はYoutubeを逆転するかと思うような勢いがったが、そのまま大した発展が無くてユーザ会で大顰蹙を買った。


などなど。
人気があった時の勢いをそのまま維持しようと思っていたら気付いたら見放されたというサービスは多い。

業務システム

そして僕の本業。業務システムの話をしよう。

僕は業務系エンジニアだから業務システムをいくつも見てきているんだけど、恐ろしく古いシステムが未だに現役で動いている事が多い。

ノウハウやテクノロジーの根幹が古いから、ちょっと改修しようと思っても莫大な時間とコストが必要になってしまう。
結果、新しいビジネスに対応しようと思っても「システムを改修するのに時間が掛かるからしばらく待って」となってしまい、最もビジネスチャンスの時期から一年くらい遅れて世の中に出る羽目になってしまう。

もしくは、単純に古くてショボくて使い辛いんだけど、我慢すれば使えなくも無いから節約の為に放置して何十年も経ってしまっているとか。

こういうシステムは非常に多い。

何で陳腐化するのか?

何でこういう陳腐化が発生するのか? 結局は「怠慢」が原因だと僕は考えている。


  • 今までこれで仕事が回っているんだからこのままで良いだろう。


と安心してしまい、


  • 変革を続けて最先端を走り続けよう。


と考える人が少ない。
そして、それを自覚して変革に挑もうとすると、


  • 予算が無いから出来ない。


という話になる。

予算が無いはキラーワードで、これを言われてしまうと何ともならない。
改修が長期間止まっていたシステムは改修に莫大なコストが発生するから、今となってはもう改修しようが無くなっているケースが多いのだ。

そして「予算が無いから改修出来ない」なら「低予算で何とかなるアイデアは無いかな?」という方向に話が進むんだけど、この考え方は改革をしないで済むように延命する発想だ。
やっぱり多くの人は「改革しないで済ませたいという怠慢」に甘んじたいというのが本音なのだろう。
こうしてどんどんジリ貧を継続していく。

まあ、長期的にちょっとずつ投資して改善を重ねていく必要があったものを怠った結果、ドン詰まって巨大なリスクを背負い込む羽目になっただけの話であるから、予算が無いのではなくて、自分達の見識が無いのだとしか言いようが無いのだが……。

ともかく、陳腐化の原因は「何もしなくても大丈夫」という怠慢的精神が原因である。

消費の時代

ここが厳しい所なんだが、やっぱり人間ってのは「時間が経っても変わらない価値がある」と思いたいんだろうな。

近年は急激に時代の価値観が変わってきていて、消費の時代になっているんだ。
じゃあ昔は何かって? 昔は愛用の時代だった。

昔はね、一つの愛用品をず~っと使っていく文化だったわけよ。
家を買ったらずっとそこに済むし、車を買ったら愛車とする。長く使える良い革靴、良いスーツ、ブランド物の時計を身につけたい。
お酒もいつも同じものを飲んでいる。漫画はシリーズを全巻揃えて持っている。

昔は市場から愛されることが重要であった。

今はそうじゃなくて、使い捨ての時代。
家を持つ人は少なくて、大抵は賃貸。買うにしてもマンション。車はただの道具である。服はTシャツ、スニーカー。スマホがあれば時計はいらない。
お酒も流行に乗って色々。漫画はWebで読む。

その時その時で今、新鮮なものに載り換えていく使い捨て時代になっている。
だから企業は常に目新しい何かを出していくことが重要なのだ。

「変わらない価値」というのは実際にあるからそこは堅守しつつも、何か新しく出せる物は出していかねばならない。
変えなきゃいけない価値を変わらない価値だと慢心していると、「あなたの所とは30年のお付き合いだけど、もっと良さそうな所を他に見つけたので、すいませんね」みたいなことが起きる。

悲しいけどね。(´;ω;`)

昔からの価値だけで戦える企業は相当少ないだろう。
世知辛い時代になったと思う。

どう行動するか?

消費の時代というのは守る側には苦しいが、攻める側には有利だと言える。

「改革が止まっちゃってる企業が衰退する」を逆に考えれば「改革が止まっちゃってる業界が攻めるチャンス」ということだ。

経験上、10年止まってる所は、改革をやりたくでも出来ない事情があると考えて良いと思う。
そういう停滞感がある所を見つけて攻め込んでいくのがチャンスかと思う。

僕は今、2006年から目立った改修が無いオープンソースソフトウェアに目を付けていて、僕はこれを2018年最新の技術でリニューアルしたものを公開することで、クリエイターとしての名声を上げようと頑張っているところ。
年内公開を目標に頑張る。スピーディーに繰り出すことが大事だ。

逆に自分の所が「10年以上前に考えたビジネス、作ったシステムそのまま」であれば、危機感を持った方が良いだろう。
とは言え、上述のとおり、止まっちゃってるのは事情があって止まっているケースが多いからね……。

また、無理に変えようとして急激に傾いた大塚家具のような事例もあるし、何でも良いからやれば良いという話でもない。

この辺りの匙加減は実に難しそうだ……。

0 件のコメント:

コメントを投稿

お気軽にコメント下さい。